私はFP3級に合格してから、FP2級の試験に挑みました。おそらく一般的なパターンかと思います。
しかし、そんな面倒なことしていないで、FP2級をいきなり取りたい!という方もいると思います。
え?FP3級を取らないと、FP2級の試験を受けられないんじゃないの?と驚いた方もいるかもしれません。
しかし、FP協会によれば、FP2級を受験できる条件は以下の3つあります。
(1)3級FP技能検定合格者
(2)AFP認定研修の受講修了者
(3)FP実務経験2年以上
(1)はオーソドックスなパターン。私が経験した流れですね。ただ、FP2級取得までにちょっと時間がかかります。
(2)は(1)ほど時間はかかりません。ただ、(1)に比べてお金がかかります。
(3)は・・・。実務経験って何?(後述します)っていう感じもしますが、実務経験があればいきなりFP2級を受けることができます。おそらく一番お金がかからないパターンですが、実務経験がないと選択できない方法です。
この記事では、(1)~(3)の条件の中で、こんな人がこの条件で受験をするのがおすすめですよ。ということについてまとめていきます。
なお、私は日本FP協会経由で試験を受けています。試験主体として、もう1つ「きんざい」があります。
基本的に「FP協会」経由でも「きんざい」経由でも大きな違いはないと思いますが、この記事は私がFP協会経由で受けた経験をもとにまとめていますのでご了承ください。
なお、「日本FP協会」と「きんざい」の違いについては以下にまとめています。

■関連リンク
●FP資格を効率よくコスパ重視で取得するには?
→FP資格を取得するためのノウハウまとめ
●どうやって勉強する?おすすめのFP参考書
→おすすめFP参考書は?FP2級,3級試験の正答率9割の私が推薦します
●FP2級に合格するには?
→独学でFP2級に合格する勉強方法。勉強時間は?【得点率約90%】
●「日本FP協会」と「きんざい」どっちを受けるか迷っている方は
→【両方解いてみた】FP試験「きんざい」と「日本FP協会」の違い。難易度は?
FP2級とFP3級の違い
まあ、FP2級の方が難しいです。当たり前ですけどね。
FP2級とFP3級どっちをとった方がいいのか?といえば、これも当たり前ですが、FP2級ですね。
私は仕事がら名刺の交換をする機会が多いんですが、名刺にFP3級と書いている人はほとんど見たことがありません。
FP2級とか、AFPって書いている人は比較的多い印象です。
まあ、感覚的なものですが、FP3級というのは明示するほどの資格ではなく、名刺に入れるならFP2級から。という感じでしょうか。
数字で見るFP2級と3級の違い
数字的な違い(主なもの)は以下をご参照ください。(※日本FP協会のデータです。)
FP3級 | FP2級 | ||
受験料 | 6,000円 | 8,700円 | |
学科試験 | 問題数 | 60問 | 60問 |
問題形式 | 2択、3択 | 4択 | |
試験時間 | 120分 | 120分 | |
実技試験 | 問題数 | 20問 | 40問 |
問題形式 | 3択 | 択一、記述など | |
試験時間 | 60分 | 90分 | |
合格率(2021.5月) | (学科合格) | 83.25% | 55.61% |
FP2級の受験資格の獲得方法(1) まず3級FP技能検定に合格する
■こんな人におすすめ
・ある程度時間に余裕がある方
・知識をじっくりと身につけたい方
・お金をあまりかけずにFP2級の資格を取りたい方
実務経験のない方でFPの資格を取ろうと思っているなら、一番オーソドックスなパターンかと思います。
ステップとしても、FP3級である程度「お金に関する知識」を貯めてから、FP2級に挑むというのは理にかなった方法だと思います。
仮にFP3級一発合格→FP2級受験と進む場合、要する時間は順調にいって6~7か月程度です。
FP2級受験までのスケジュール
以下は私のFP2級受験までのスケジュールです。
2018年7月)FP3級申し込み、勉強開始
2018年9月末)FP3級受験
2018年10月末)合格発表→FP3級合格
2018年11月)FP2級申し込み
2018年12月)勉強開始
2019年1月末)FP2級受験
FP3級の申し込みからFP2級受験(合格ではないです)まで、約7か月程度要しています。
そもそも、年に3回(5月、9月、1月)しか試験がなく、2級と3級は同日程のため、こういったスケジュールになります。
比較的時間がかかる方法なので、何が何でもこの日までにFP2級の資格を取りたいんだ!と急いでいる人には向いていないかもしれません。
しかし、長い時間をかけてじっくりと試験に挑むことになるので、知識の定着をはかりたい方はおすすめの方法です。
かかる費用は?
費用としては、3級の受験料として実技・学科併せて6,000円、2級は8,700円が最低でもかかってきます。
また、参考書などは2級、3級併せて4,000円~10,000円程度でしょうか。
受験料、参考書併せてトータルで2万円~2.5万円程度かかる計算です。
高いと思うか安いと思うかはそれぞれかと思いますが、下で紹介する「受験方法(2)」よりははるかにコストがおさえられます(独学の場合)
個人的には、FP2級、3級ともに独学で、参考書1冊ずつと過去問さえあれば合格できると思っていますので、有料の講義を受ける必要はないと思っています。
実際、私は独学でFP2級、3級ともに実技、学科で9割程度の正答率でした。勉強方法やおすすめの参考書などは以下記事にまとめていますのでご参考にご覧ください。









FP2級の受験資格の獲得方法(2) AFP認定研修を受け、修了する
■こんな人におすすめ
・お金はかかってもいいから最短でFP2級試験に合格したいという方
・いわゆる実務経験がない方
別に、金で時間を解決する。というわけではありませんが、(1)に比べればお金はかかるものの、比較的時間をかけずにFP2級の受験資格を得られる方法です。
そもそもAFPとは?
そもそもAFP認定検定とは何か?という話をすると長くなるので割愛しますが、AFPというのは日本FP協会が認定する資格です。
これ、すごいややこしいんですけど、
FP2級、FP3級(ファイナンシャルプランニング技能士2級、3級)というのは国家資格です。AFPというのは、民間資格です。
なので、AFPを取らなくても、FP2級、3級の試験に合格すれば、FP2級です。FP3級です。と名乗れます。
なので、無理にAFPを取得する必要はありません。
ですが、FP2級を最短で取得したい場合は、その受験資格を得るために、AFPの認定研修というのを受け、修了しなければなりません。
ややこしいですね。
※追記:私はAFP認定資格を取得しました。AFPについては以下の記事でまとめています。



AFP認定研修を受けるには?
認定した教育期間ってたくさんあって(本当にたくさんあります)、どれを選ぶのか迷うんですが、私は迷わず、費用が一番安いところで決めました。
アーティスってところが運営している試験対策ドットコムというものです。金融系のeラーニングだと老舗みたいですね。聞いたことなかったんですけどね。
いわゆるeラーニングで、ポチポチ問題に答えていく形式のものです。
安いといっても2万円くらいなんですけどね。
多分、FPの勉強をしていない中で、ポチポチ問題を解いていくのはすごいきつい気がします。
分野ごとにカテゴリが数10以上あり、それぞれ60%以上の正答率でないと単位が取れません。


私の場合はFP2級を勉強しながら並行してポチポチ問題を解いているのでそんなに時間はかからないのですが、それでも全部のカリキュラムを終えるのに30~40時間(*)くらいはかかります。*スムーズに進んだ場合
人によっても違うと思いますが、私の経験的に、FP2級の試験に合格できるラインに達するまでに要する時間は100時間程度です。
それにプラスしてAFPの認定研修終了に要する時間を30~40時間程度と考えると、トータルで130~140時間は見ておいた方がいいと思います。
1日2時間勉強したとすると、70日、3カ月弱程度ですかね。
1日1時間の勉強だと、140日、5か月弱程度かなと。
最短でFP2級の試験を受けることができる可能性は高いですが、認定研修に申し込むタイミングと受験するタイミングをうまく計算する必要もあり、計画的に勉強する必要もある方法です。
あと、お金もかかります。
最安でも・・・3~4万円ですね。(受験料+参考書+eラーニング)
AFP認定研修については以下の記事で詳しくまとめています。



FP2級の受験資格の獲得方法(3) FP実務経験2年以上
実務経験とは?
私はそもそも実務経験2年以上に当てはまらないと思っていたので詳しく調べたこともなかったのですが、結構衝撃的な事実が分かりました。日本FP協会によれば、
「実務経験を有する者」とは、資産の設計・運用・管理及びこれらに係わる相談業務、コンサルティング業務等ファイナンシャル・プランニング業務に携わった経験が通算2年以上ある者をいいます。なお、「業務」(仕事)として担当した経験を対象とします。個人的な取り組み(趣味など)は含まれません。実務経験の判断につきましては、自己申告となりますので、ご自身でご判断ください。
※ 虚偽・不正が発覚した場合、試験の中止、合格の取消しを行う場合があります。
えー!!?自己申告なの?
虚偽・不正があったら合格取り消しになる可能性がありますよ。と脅していますけど、自己申告なの?って感じですよね。
あいまい過ぎる。
自己申告とはいえ一応「あいまいな」基準があって、「次のいずれかに該当する場合、おおむね「実務経験」として認められます。」と書いてあります。
おおむねって・・・。
・証券会社、保険会社、銀行、クレジット会社などの金融機関に勤務している方
・保険会社(代理店)の職員
・税理士、弁護士、司法書士、行政書士などで、資産に関する相談業務に従事している方
・会計事務所の職員
・不動産会社、建設会社など土地建物取引・建築・相談業務に従事している方
・投資顧問会社の職員
・生活協同組合などの共済等の担当職員
・商品先物取引会社の職員
・一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および、金融・財務・経理担当者
・商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および、ソフト開発担当者
まあ、だいたい分かりますけど、「おおむね」って。すごくあいまい。
なので、これに該当する人であれば、FP2級はここまで紹介してきた(1)(2)のステップを踏まなくても、受験できることになります。
会社から強制的にFP2級の試験を受けろ。と言われている方たちは、こういったステップが踏めるのかもしれません。
FPの試験って意外にややこしい
これ、FP試験を受けようと思って最初にぶつかった壁です。
試験が難しいとかそういう問題ではなく、仕組みがややこしい。よく分からない。
この記事は、これから受験をしようとしている方、私の経験をもとになるべく分かりやすくまとめたつもりです。
が、書いていて思ったのですが、やはりややこしいですね。
端的にまとめると、
実務経験がない方でFP2級を取りたい場合、
・お金をかけたくない。時間はある→FP3級から受験
・時間がない。→AFP認定研修を受講・修了
→AFP認定研修が受講できるアーティス(試験対策ドットコム)のページを見てみる
という感じですね。実務経験のある方は、基準があいまいですがFP2級から受験できます。
この記事が何かお役に立てたなら幸いです。





